交通5 2の日である5月2日は、足立区内の小中学校では「交通安全の日」とされています。綾瀬小学校でも、全校児童で交通安全について考える集会「あさがお交通安全プロジェクト」が4校時に体育館にて行われました。

 本日の講師は、高田香 たかだ かおり さん。8年前、交通事故によって大切な命を落としてしまった綾瀬小学校の1年生・高田謙真けんしんさんのお母様です。それは、下校途中に起きてしまいました。横断歩道を青信号で渡っていたところ、右折車の2tトラックと衝突してしまい、この痛ましい事故は起こってしまったのです。ご子息を突如失うこととなった香さんの心の痛みは、8年経った今でも癒えることはありません。高田さん親子のような体験をする人が少しでも減って欲しいという強い思いから、香さんは全国で交通安全の活動を行っています。

青信号でもあわてず止まって、しっかり確認!

 その中でシンボルとなっているのが「あさがお」です。事故が起こる前、お正月に飾っていた鏡餅の台(三方さんぼう)の穴に、謙真さんはあさがおの種を投げ入れていたそうです。亡くなった後、そのを発見した香さん。当時の校長先生にそのことを話したことをきっかけに、綾瀬小学校では謙真くんのあさがおを育てるプロジェクトが始まりました。そのあさがお「けんちゃんのあさがお」として、今や日本全国に広まっています。あさがおを見るたびに交通安全を意識してほしいと願う香さんの想いも、たくさんの人々の元へ届いているようです。

  途中、スペシャルゲスト・ピーポくん(警視庁のマスコットキャラクター)が登場すると、ものすごい歓声が上がりました。どこか照れているピーポくんですが、いつもお空からみんなの安全を見守ってくれていることを伝えに来てくれたのです。綾瀬6丁目で手を挙げて横断歩道を渡っている児童や、東京武道館付近できちんとヘルメットを着用して自転車に乗っている児童の姿を見たそうです。綾瀬小学校の児童たちのそういった光景を、とても褒めてくれました。

 5年生と1年生の代表児童が香さんから「けんちゃんのあさがお」などを贈呈されると、5年生の代表児童2名がお礼の言葉を述べました。

 最後、会場のみんなで
「これからも交通ルールを守ろう!オー!!」
と声を揃え、集会は終わりました。

 今回の「あさがお交通安全プロジェクト」を通して、交通安全に対しての意識が高まった綾瀬小学校の児童たち。その意識をより高められるよう、学校では次の2つのことに取り組むそうです。

①校門(東・西)に『あせらず、ゆっくり』ののぼりを掲げ、登下校時に意識してもらう。

あさがおを交通安全のシンボルにしたいので、一緒に種を育てる。

 交通事故は、いつどこで起こるか誰もわかりません。そして、どれだけ自分が注意していても回避できないこともあります。一人ひとりが交通安全の意識を高めることで、一人ひとりの行動が変わり、交通事故を減らすことができると思います。

 交通事故のない世界を目指して… あさがおとともに…