令和7年3月25日(火)、「第63回 卒業式」が挙行されました。


 5年生のリコーダー演奏が式場内に流れ始めると、卒業生の入場です。各クラスの保護者席の中央が花道となっており、自分の家族のそばを通って自席へと向かいます。


 「国歌斉唱」、「区歌斉唱」、「学事報告」と続き、「卒業証書授与」です。呼名されると前を向いてしっかりと返事をし、小学校の全課程を修了した証を受け取りに歩を進めます。138名の卒業生、校長先生から卒業証書を受け取る姿は、どの児童もとても立派でした。


 「学校長式辞」では、校長先生から「考えてほしいこと」を投げかけられていました。その内容とは、「なぜ学校に来て、みんなと一緒に勉強しなければならないのか。そして、そこにはどんな意味があるのか。」ということでした。会場にいる児童たちは一生懸命に考えながらも、続く校長先生のお話に真剣に耳を傾けていました。

 学校で取り組む国語や算数の問題にはたいてい一つの正解があり、その正解に辿り着くために考えたり話し合ったりしてきました。ただ、世の中では正解がいくつもあるものの方がはるかに多いし、それ以上に正解のない問題が圧倒的に多いのです。

 では、正解が見つからないのならば、あきらめてしまうのでしょうか。違いますよね。正解のない問題に対してもあきらめることなく答えを求め続け、解決方法を探っていかなければならないのです。そのためには、みんなで話し合い、知恵を出し合い、より良い答えに辿り着かなければならない。そのための練習として、学校では正解が一つだけある問題を例にして、みんなで話し合ったり自分で考えたりしながら解決する経験を積んでいるのです。

 こうした勉強は、この先の学びの場でも続きます。一人では解決できないことでも、みんなでならできるかもしれません。学校に来てみんなと一緒に勉強するということは、おそらくそういう意味なのではないかと考えます。(中略)


 続いて、「足立区並びに教育委員会告辞」、「PTA会長祝辞」、そして、「来賓紹介・祝電披露」。改めて、とてもたくさんの方々に支えられていることを実感されたのではないでしょうか。


 そして、卒業生全員による「門出の言葉」。一人ひとりがお腹から声を出し、一つ一つの言葉にそれぞれの想いをしっかりと込めていました。6年間の思い出を振り返り、参列している5年生へメッセージ。最高学年のバトンタッチがなされると、5・6年生一緒に最後の合唱です。6年生の主旋律を支えるように5年生がハーモニーを奏で、体育館の前後で繰り広げられる美しい合唱に、児童たちの間にいた保護者の皆さんや教職員の皆さんは感慨深いものがあったことと思います。

 最後、卒業生から感謝の気持ちを伝えると、「旅立ちの日に」の合唱。この138名で歌う最後の合唱に心打たれ、涙を拭う姿も見られました。


 式の終わりに「校歌斉唱」を歌い、卒業式は終了しました。


 クラス毎の記念撮影の後、校庭に並んだ5年生、先生方、そして保護者の方々の作った花道を通り、卒業生たちは綾瀬小学校を旅立ちました。

 麗らかなこのよき日、晴れ渡る青空は、卒業生の明るい未来を表しているかのようです。